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9月8日水曜日、ゆるゆるな朝のオレ 後編
さて、前回の「9月8日水曜日、朝のオレ」が大好評だったので続きを書くことにした。
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何?題名が微妙に違うだと?うむ、実は「ゆるゆる」という言葉を入れた方が良いのではないかと指摘を受けたので変えたのだ。
全く・・・、オレとしたことが、ゆる体操のブログなのに題名に「ゆる」という言葉を入れるのを忘れてしまうとは・・・。これでは「ゆる体操」でネット検索した人は前回の記事にたどり着けないではないか・・・。
まあ、その辺はキサマ達には関係のないことだったな・・・。
えーっとなんだっけ、うむ、そうだ、前回は通勤までの話だったな。
それからおれは出勤した(←当たり前ですね)。
AM8:30出勤
クリニックの朝は色々忙しい、あちこち消毒せなあかんし、オレ様が勤めているクリニックでは始業前の電話による患者さんへの連絡事項がやたら多く(コロナ対応のため)、ある程度の医学の知識がないと、患者さんの疑問や質問をドクターに取り次ぐことすらできんので色々勉強もせんなあかん。
ところで何を隠そうオレは電話が大っ嫌いだ・・・。
これはおそらく幼児体験で、詳しくは覚えていないがまだ小学校低学年ぐらいだったか、何気に電話をとったら父親の仕事の関係の人で、無茶苦茶な対応(そりゃ小学校低学年ですからね・・・)を後で父親に怒られたのだ。
それ以来電話となると身構えてしまう上に、今でも知らない人と話すことはどうも苦手だ。
しかしそのオレも、以前の職場で何故かクレーム対応にまわされ、しかも初期対応でなくこじれてしまったものばかりやらされたせいで、一応電話対応そのものはできるようになったがいまだに苦手感が払拭できないのだ・・・。
とは言っても電話対応は
「落ち着いていて、わかりやすいですね」
と、院内の他のスタッフには絶賛されるというこのオレだ。
これもゆる体操による本質力と、厳しい対応をさせられた結果鍛えられた具体力の結果というわけだな。
このクレーム対応に関することはこのブログでいつか話をしてやっても良いぞ。(っていうかゆる体操やっている人にとってはきっと面白いと思うのでいつかさせて下さい(笑))
そしてややこしそうな内容の連絡はうまく避けつつ(←オイ!)なんなく電話をこなす。
電話対応では呼吸の深さが肝心だ。慣れもあるし、いちいちオレも考えてやっているわけではないが、呼吸が浅いと予想外の質問や問い合わせが来たときに対応できない。
深い呼吸を身につける第一歩は「息ハートロトロ体操」だ。体幹部をゆるゆるにゆるめながら、深い呼吸を身につける素晴らしい体操なのだ。
電話対応には不測の事態がつきものだが、いくら予想外の展開になってもこちらが焦っている事を感じられてはいけない。なんせこちらは医療機関なのでスタッフが焦ると患者さんも不安になるからな。
例え向こうが言っていることがさっぱりわからなくても(・・・)、わからない場合は落ち着いてわかっている者に引き継ぐことが肝心だ。
何?それを一般的に「ハッタリ」というのではないかだと!?
何を言うか!これはゆるみだ!ゆるんでいるから落ち着いていられるのだ。
実際のところ、当たり前のことながらドクターやナースでないと対応できないことはあるわけですが、そこで相手の訴えの内容を理解し、落ち着いて引き継げることが必要です。その「落ち着き」と言う面ではゆる体操が役に立っていると思いますが、私はこう言う性格なのでゆる体操で身についた本質力からくる「落ち着き」なのか、はたまた元々のチャランポランな性格からきている「ハッタリ」なのか紙一重のところはあるかもしれません・・・。
AM9:00 始業
さて、そうこうしているうちに始業時間だ。ここからはオレの本業、ゆる体操と達人調整によるリハビリだ。
今日は午前中だけなので異様にやる気が出るな。さて、本日の名簿を見ると、うむ、今日も満員で午前中で8人を捌く(←魚じゃありません!)。
半分ほどは初めての人もいるのでカルテで診察記録を見てざっくり予習をしておく。
なんか前半は膝や股関節など下半身の人が多いな・・・。
ま、予習といっても実際に何をやるかは患者さんの状態を直接見てから決めるのだが。
さあ、行くぞ!1人目だ!
1人めの方は膝が悪い。初回なのでまずは運動科学の大まかな考え方を数分で説明する。
リハビリは全体で1人20分しか時間がないので、説明といっても
「体のケアはがむしゃらに筋力を鍛えるよりもさすってゆらすことが肝心です」
というだけ(笑)だが、しかしこの説明、運動科学の2大要素である擦動緩解運動と揺動緩解運動の説明になっているので自分では気に入っているのだ。
そしてまずは自宅でケアできるようになってもらうためにゆる体操をやっていただく。
膝と言っても膝が悪い方は大抵太腿がカチカチなのでまずは座位で太腿をさすってもらう。
ここは「全身スリスリ体操」の容量でスリスリと丁寧にやってもらうのだが、やっているうちに大抵皆さんゴシゴシとこすりだすので、
「今のさすり方は、擬態語で言うとゴシゴシですよね。体がゆるむさすり方は擬態語でいうとスリスリですよ。」
と言ってあげると皆さん「ハッ」として手の力を抜いてさすろうとするので、擬態語の力はすごいなと改めて思う。
だからオレは常日頃擬態語を呟くことが大切だと言っているだろうが!
このブログを読んでいる奴で、万一これだけ言っても擬態語をなめている奴がいるならこれを機会に猛省するがいい。
(私も常に猛省しております・・・)
「どうですか?無理に力を入れなくても軽くスリスリとさするだけで足先までポカポカしてくるでしょう?」
「あー、本当ですね。これなら出来そうです。」
フハハ!見たかキサマら!(←誰やねん)これがゆる体操の効果だ!
そしてそのまま「太腿ユッタリ開閉体操」もやってもらって、仰臥位が大丈夫で足が組めたら「すねプラプラ体操」をやってもらう。
(膝が悪い方にはそもそも足が組めないという方もたくさんおられます。いくらいい体操でもそういう方に無理に勧めることはできませんよね。)
そして終わったらその場歩きをやってもらうと大抵の方は脚が軽くなっているのでゆる体操の効果を実感してもらえる。
このように20分の間で絶っっっ・・・・・・・・・対にゆる体操の効果を知ってもらわないといけないのだ。
クリニックでの体操指導に来られる方々は、教室指導のように初回でもゆる体操に何らかの興味を持ってこられた方々とは違う。体のどこかが調子が悪いから来たらいつの間にか体操をすることになった・・・、と思ってしまっているシチュエーションも最悪考えられる。
いくら診察でドクターやナースさんがちゃんと説明をしても、言葉の限界というものもあって、これからやる体操が実際にどういうかがわからないと不安な人もたくさんいるからな。
リハビリで太腿ユッタリ開閉体操4連発
さあ、まあこんな感じで2人目、3人目と進むのだが、なんと今日は連続で下半身の具合が悪い方が続くので、よく考えたら2時間ぐらい同じ体操を教えている。
そうなってくるとオレ下半身の方が絶好調になってくる(なんか危ない言い回しだな・・・)ので、体操するのが楽しくなってくる。
達人調整も良いが、こうなってくると(自分がやりたいので)前半戦はゆる体操で押し切ると独断と偏見で決める。
いつも調整をしている常連さんも
「今日は久しぶりにゆる体操がちゃんとできているか確認しましょうね」
とかもっともらしい事(←いや、でも患者さんのためになるし、実際は時々体操のチェックをしないと自己流になっていきますからね)を言いながら、腿ユッタリ連発だー!
とはいっても何も難しい事をするのではなく、正確なリードでそのリードの一言一言が相手に届くようにやるだけだ。
しかし、結局のところこうやることで自分の脳にもリードが響いてくるので自分の練習にもなるんだな。
とか言っていると・・・。うぉぉぉ、なんかやっているうちにめちゃくちゃ調子が良くなってきたぞ!?こうなるともう誰にも止められない!
(BGMはQueenの「Don’t stop me now」で)
オレの調子がいいとリードも深く相手に入るので、リハビリ初回の患者さんまで絶好調になって、さっきまで膝が痛いと言っていたのに
「なんか外を歩きたくなってきました」
とか言ってやがる!
何!?「歩きたい」だと?それどころかオレはもう仕事をほっぽりだして外で走りだしたいぐらいに股関節がハッキリクッキリ絶好調になっている!
ゆる体操のパーツ体操は「パーツ体操」の名前の通り体の各パーツのコリをとりゆるめる効果がありますが、その対象のパーツがゆるんでくるとさらにそこを使いたいという感覚が自然に生まれてきます。人間の体は本来その機能を発揮したがっているものです。股関節がゆるむと股関節の機能として最も馴染みのある使い方は「歩く」という行為ですから、自然と歩きたくなってくるのですね。ちなみに小さな子供は全身がゆるんでいますから、いつも全身を使いたがっているので元気なのです。
「太腿ユッタリ開閉体操」は簡単でしかもすごい効果がある超コスパの高い体操だから教えているんだが、途中に中断はあるとはいえ2時間もやっていると実際スゲーことになる。
指導しているオレの方が絶好調に
しかしこの脚の必要以上のプラプラ感をどうすれば良いのだ!(←指導に使えよ馬鹿野郎!)
てなわけで、ゆる体操を指導にできるとこのようにいいことがたくさんある。
しかし当然のことながら自分ができることと指導が上手いことは全然違う面もあるのだ。自分だけ盛り上がって、相手が「は?」となっていては意味がない。なので実際の現場はいつも四苦八苦だ。
とは言っても、やはり自分が気持ちよくできるとその分相手には必ず伝わる。だから指導といってもまずは自分に効くように体操ができることは絶対条件なのだ。
今回は自分がちゃんとできることで指導の質が上がり、患者さんもよくなったという理想的なサイクルをふめたのだが、それを考えると、いつもこのレベルで体操ができるようにトレーニングしなけりゃいかんなぁ・・とか、珍しく反省する。
そういえば高岡先生にも
「お前は詰めが甘いところがあるからな。」
とか言われてたっけ。ま、とりあえずそれは置いておいて・・・。(←とか言ってるから詰めが甘いと言われるんだ・・・。)
そんなこんなしている間に気がついたら自分のパフォーマンスもだんだんと下がってくる。
早くもピークアウトか・・・?(笑)
うーん、どうやらもうピークを超えて脳疲労しだしてしまっているようだ・・・。
高岡先生の存在を最もありがたいと思う時はこんな時で、生の指導に限らず(現在運動科学総合研究所の講座はコロナ対応のため対面での指導は休止状態です)、動画での指導でも高岡先生が目の前にいると最近脳疲労しなくなったのだが、これを自分の成長とたかを括っているとこのように痛い目にあう・・・。
きっと、言葉かけや他色々なところで脳疲労しないようにご指導していただいているんだなぁと、改めて感謝。
しかし今はオレが指導する立場。脳疲労してしまった以上は自分で対処しなければならん!
ここで脳疲労をとる体操を大っぴらにはできんから、スタッフルームでこっそりしかも短時間で「大脳ジャブジャブ体操」をやっておく。
今日はあと2人患者さんが残っている、今度は別の部位なので下半身の体操はできんが、少し落ちてきたと言ってもまだまだ調子は良いので、自分の脳疲労もとりながら合間に控え室でリアストレッチやら、肩甲骨モゾモゾ体操やらなんやらしながらなんとかやり切ったぞ!
げ、やばい、終わった途端に反動で脳疲労が・・・。
ちょっと美味しいもんでも買って帰るか・・・。
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