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腰痛に悩む全ての人へ 私の腰痛改善記

以前にも私のブログ「ゆる体操を続けて私に起こった8つの効果」で書きましたが、私は20代の頃かなりつらい腰痛で苦しみました。
今日はどのように悪化していってどうやってそこから復活したかを書いてみたいと思います。

腰痛の男性

この記事はこういう方のために書きました。

  • つらい腰痛で苦しんでいる方→目次の「まとめ&お勧めの体操」から読んでいただいても良いと思います。
  • スポーツで腰に問題を抱えている方
  • 治療師、トレーナーを目指している方
  • 中田了平に興味がある方・・・(笑)

はじめは軽いギックリ腰だった

もともとは市場でバイトをしていて荷台を無理に動かした時に軽いギックリ腰になったのが最初だったと思います。
最初はビキっとなってそれからしばらく痛みが続いたのですが、特に病院に行く事もなく放って置いたらその時は治ったのでした。
それから時々同じような事が数回続き、次第に痛みは慢性化していきました。そしてその痛みもだんだんと強くなり次第に日常生活にも支障が出るようになってきました
さすがにまずいと思って整形外科に行ってレントゲンを撮ってもらっても骨には異常がないと言う事で、湿布とコルセットをもらうだけ。
現実に痛いのですがそれに対する説明がないのです。
整体や鍼灸院に行ってもその時はマシになるのですが、帰り道でだんだんと元に戻ってしまう。
挙げ句の果てに仙腸関節を調整するという触れ込みの一回1万円以上だったかの遠方の治療院にも行きました。そこでの治療は2、3分だったでしょうか。その時はちょっとないぐらい腰が軽くなってびっくりしたのですが、結局帰りの電車待ちの時までしか持ちませんでした

自分でなんとかしないと、とも思ったのですが、その頃はなんでも鍛えると治るみたいな考えが幅を利かせていて、当時取り組んでいた中国武術のきつい鍛錬法や1日100〜200回の無理な腹筋と背筋が決定打になり、ある時息をしても痛いと言う状態になりそれが数日続いたのでした。

もう自分はダメだ、これじゃまともな仕事も出来ない。

当時は本当に絶望的な気分になったものでした。
息も出来ない状態は数日でしたがその後は以前にも増して痛みが強く、普通に立っていられる時間も5~10分程度で本当に何もできません。
結局家事手伝いをして時々小遣いをもらって日々過ごすという状態が続きました。

そんな時出会ったのがゆる体操です。

正確に言うと当時はゆる体操と言うカテゴリーは無く、現在で言うところの「基礎ゆる」に当たる講座でした。
「基礎ゆる」は「基礎」と言っても決して簡単ではないゆるプラクティスなのですが、講座でやり始めた最初から良い感じはありました。そして帰ってから自宅で取り組んで3日目ごろ、突然腰痛が治ってしまったのです。
一言では言えませんが
仙骨のポジションが偶然良い位置にハマってしまった、
と言う感じでしょうか?
その後しばらくは良い状態が続きましたがその感覚は3日ほどで無くなってしまいました。しかしそれ以後は以前のようなひどい痛みに悩まされる事もなくなりました
これが私の腰痛体験とそこから立ち直った経緯です。

この後はどうしてそうなったかを自分なりに検証してみたいと思いますが、
少し難しくなるのでとにかく腰痛をなんとかしたい方は「まとめ」に進んでいただいても良いと思います

要するに体をコントロールする脳の機能の問題だった

まず軽いギックリ腰を繰り返すと言うのはおそらく(軽い)ヘルニアが原因かと思います。
最近ドクターにレントゲンを撮ってもらい診察してもらったのですが、背骨自体は綺麗だけど椎間板の一部にガタつきがあっておそらく以前にヘルニアをしていると思う、と言う事でした。
ヘルニアの病巣はレントゲンには映らないのでMRIでないと診断を確定できませんが、痛みがひどくないので今は高額の検査をする必要はないと思うと言う事でした。
私が腰痛だった頃はMRIが大病院でしか置いていなかったので、レントゲンの所見からMRI結果を予測する事はほとんどのドクターがまだ出来なかったのだと思います。
ですから骨に異常が無いと痛みの原因がわからなかったのでしょう。
ギックリ腰の全てがヘルニアというわけではありませんが一部はそうではないかと考えられています。
私の場合ヘルニア由来のギックリ腰であった可能性は高いですが、おそらく最初にギックリ腰を起こした時もそれほど大したものではなかったのでしょう。

ヘルニアを起こすと治った後も椎間板の弾力は弱くなりますので周りの筋肉に余計な負担がかかるといわれています。
それで腰が疲労しやすくなり徐々に固まっていったのだと思われます。
この状態が続くと脳は腰回りを保護しようとしてずっと腰回りの筋肉を固めようとします。
これが長く続くと腰の力を抜くことが出来なくなりどんどん腰回りの筋肉がこわばっていきます。

その後スポーツや武術の激しいトレーニングでさらに体は固まり続け、整体や鍼灸院で治療してもらっても結局それは外部からの刺激で、それで腰回りの筋肉がある程度ゆるんでもそれを維持するための脳のプログラムやゆるみを維持する代謝能力が足らないのですぐ元に戻ってしまうという事だったのでしょう。

人間の機能としては脳の支配能力は非常に高いので脳→各部位(腰)への通路は実感としてわかる方も多いと思われますが、各部位→脳への情報経路も当然あります。
ですから、腰回りの筋肉をほぐす事で間接的に脳の機能が改善されるということは十分にあり得るわけで、それがマッサージや整体が狙っている効果ともいえるわけです。

さらに私が受けた仙腸関節の調整ですが、関節の動きを直接改善することは運動科学者の高岡英夫先生が「キレッキレ股関節でパフォーマンスは上がる!」で紹介された「関節脳」の改善になるわけですから、直接関節をコントロールする能力の改善を狙っているのですね。

「キレッキレ股関節でパフォーマンスが上がる!」

そして私が受けた施術は、当時の私にもかなり効果があったのでしょう。
ですが悲しいかな、腰を精密にコントロールする事を忘れてしまった当の私の脳にそれを受け入れる能力がない・・・。
結局その方法では適切な間隔で何度も受けないと脳が改善されるには至らないのですね。
また、何度も受けても脳の機能が改善されないと結局は通い続けないといけない可能性もあります。

もう一つ決定的に難しいところはゆるむという概念がいずれにもないというところです。
ゆるむという事を説明するのは難しいところもありますが、一言で言うと
「人間の機能が十分に発揮された時は、本人の感覚としてはゆるんでいると言う感じがする」
とも言えます。
ですから一時的に関節が動くようになってもそれがゆるんだから、と言う認識が自分にないと当然それをキープする事は出来ませんし、それがわかったと言ってもゆるむための方法を知らないとやはり維持することは無理でしょう。

では達人調整はどうなのかというと、ここでは長くなりすぎるので過去の記事「達人調整とは」をご覧いただきたいと思います。

そして、基礎ゆる開始後3日で治った、と言う件ですが、これはある種の偶然もあって、仙腸関節の施術を受けた時と同じ状況が基礎ゆるによって起きたと考えられます。

腰の「要」、仙骨と仙腸関節(灰色部分)
腰の「要」、仙骨と仙腸関節(灰色部分)

ただ自分の感覚では、施術を受けた時よりも何倍も良い感じがしました。
と言うよりも以前に施術を受けたときに何故一時的にでも調子が良くなったかが初めてそれがその時わかったのですね。
「ああ、あの時も仙腸関節が良いポジションにはまったから腰が軽くなったんだな」
と・・・。
他人の施術と大きく違うところは半ば無意識的だったとしても、自分の力でよい骨格のポジションを見つけることが出来たというところです。
しかしさすがにいきなり良い状態をキープし続ける事は脳に負担だったのでしょうか。その後3日で概ね元に戻ってしまったとはいえ、その後もある程度は腰の良い状態をキープできているのはやはりゆる体操をやり続けることでゆるめるという事を自分で学習した結果という事が要因と思われます。

ここでトレーニング系の皆さんに注意して頂きたい事は先ほど仙骨のポジションと言いましたが、よいポジションの記憶をたどって自分からそのポジションに直そうとするとむしろ失敗することが良くあります。
何故かと言うと「ポジション」と言うと決まりきった一つの形のようなイメージがありますが、実際のところはよいポジションにはまると仙腸関節に限らず関節はゆらゆらと動き出すからです。
むしろ正しいポジションはゆらゆらしているという一見矛盾した感覚なのです。
ですから可能であれば腰だけでなく、全身を良くゆるめる事が大事です。
そうすることで自然に脳と体が良いポジションに入ろうとするのです。
とは言っても私はトレーニングでもいまだに良いイメージを追いかけてしまうのですけど、そういう時は効果があまり出ないのでそういう状況が続くと腰はじんわりと痛くなってきます。

人には正しいプログラムが存在する

ここで改めて思う事は人間の身体にはある種の正しいプログラムみたいなものがあらかじめあって、体をゆるめてあげるとそれが意識しなくても出てくるというところです。
その観点から言うと固まることは言わばはバグですね。
となるとゆる体操はデバック作業ということになりますでしょうか?
ですからプログラムが何かの理由(怪我や先天的な障害等)で完全に壊れていない限りデバックしてあげるとプログラムは走り出すのです。
そういう機能が人にはあると思います。
古来からある「自然体」と言う言葉はおそらくはこういう意味だったのでしょう。

ですから私は自分が勤務している整形外科のリハビリでも
焦らずに体が少しずつ変わっていく感じを味わってください。」
といいます。
またゆる体操で交感神経優位から副交感神経優位に好転しだしても、長く痛みが続いて交感神経優位の状態が続くと、副交感神経優位の状態を感じる能力そのものが落ちていたり、副交感神経優位の状態を「良い」と思う能力自体が落ちている場合もあります。
またこれに通じてくるのですが、当サイトのコラム「ゆる体操の効果はこんなにすごい(即時効果と長期的効果)」でも申し上げたように、ゆる体操をやっても(こちらから見ると明らかに動きが良くなり効果が出ているのにも関わらず)効果が出ているかどうかわからない方もいますし、中には痛みのために「気持ちいい」という感覚がわからなくなってしまっている人もいます。
ですからその時は
「気持ちよさを感じなくても良いので、まずご自宅で定期的に体操をやってみて。体が温かくなる感じとか、ジワーっとほぐれる感じとか、そのような感じが出てきたらそれがゆるんでいるという事なので、しばらくやっていると次第に気持ちよいと感じるようになりますよ。」
ともう少し具体的にアドバイスします。
また、あまりその感覚がわからない場合は達人調整をして体をゆるめてあげるとゆる体操をやった感じと同じ状態になりますから、
「この感じになれたら、体操が上手くいってると思ってもらっていいですよ」
とアドバイスする事もあります。

体操教室では一時間程度の時間があるので、リードに気を付けて自然に体操にはまってもらえるようにすると(当然個人差はありますが)大抵効果はあります。
このように考えると、結局のところ「ゆるもう」とか「直そう」とか思う必要すらないのかもしれません。

丁寧に注意事項(声に出すとか、擬態語の感じをそのまま表現するとか)を守って体操をやると、それだけで体をゆるませる力がゆる体操にはあります。

もっとも、専門種目にそれを活かそうとすれば自分なりに適応の仕方を考える事はあるかもしれません。
しかしそれもあまり考えすぎずに、本質力以上のパフォーマンスは出せない訳ですからゆる体操をする時間はじっくりとそれに集中(緩解性意識集中ですよね!)して取り組んで、自分の専門にすぐにゆる体操を生かそうと思わない方が良いかもしれませんね。

体がゆるめば自然に能力は発揮されるのです。

まとめ&お勧めの体操

腰痛には

  1. 原因となっている筋肉のこわばりをその時可能なゆる体操で徐々に取る
  2. ある程度こわばりが取れてくるとさらに様々な体操をすることで腰回りのポジションが改善される
  3. その状況をゆる体操でキープしていく
  4. 腰痛がおこりにくいように普段の生活動作を改善していく

となります。
さらに痛みがなくても現代人はほぼすべての人が腰回りは固まっていますので、いつでもどこでも簡単に出来るゆる体操をすることで腰痛の予防にもなるでしょう。

(1)の段階でお勧めの体操はやはり

寝ゆる黄金の三点セット【永久保存版】

ですね。
通常は座位か立位どちらかで強く痛みが出る場合が多いので、寝ながらできてしかも簡単な体操であることが腰痛体操としては必須条件です
「寝ゆる黄金の3点セット」の中でも膝コゾがお勧めです。ここでは詳しく言えませんが実は膝コゾはふくらはぎのマッサージだけでなく、腰痛の体操でもあるのです。腰痛がひどいと足が組めなかったり、腰が動かせない場合もありますので腰モゾや脛プラが出来ない方もおられます。
ただ、私の経験では膝コゾはほとんどの方が出来ます。
足にダメージが来ていてふくらはぎが痛すぎるという方はタオルを膝の上に乗せてするといいと思います。

(2)の段階では他の3点セットの体操にも取り組んでもらって、さらに腰裏スリ、腰クネ、踵クル、坐骨モゾ、腕腰モゾ、転子スリなど骨格にアプローチできる体操に取り組みましょう。
これらの体操は「腰痛のためのゆる体操10分」として紹介予定です。

(3)の段階に進めるようになれば、魚クネ、いるかクネ、足ネバ、などアクティブな体操に取り組んでもらえばさらに歩きながら体をほぐす感覚もつかめるかもしれません。

最終的には(4)の段階へ進んで、スーパーウォーク歩道で軸の感覚をつかんでもらって根本から姿勢や歩きの改善に取り組んでもらうのがベストですね。

人生100年時代と言われますが、最後の日までしゃんとした腰でいられればそれが一番素晴らしいのではないかと思います!

ゆる体操をはじめとするゆるプラクティスは医療行為ではありません。よって腰痛に対する効果は個人差があり、この文章はあくまで私の個人的経験に基づくものです。また、この文章には医学に関連した話題も出て来ますが、そのすべてに統計的裏付けが保証されている訳でもありません。その点をご了承して頂いた上でお読みください。

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