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立甲が出来なかった35歳のころのオレが3時間猛特訓した結果・・・。
皆さんこんにちは。高岡先生の書籍「肩甲骨が立てばパフォーマンスが上がる!」大々的に紹介されたのが「立甲」という肩甲骨の使い方です。出版されてから2年以上たちますが、ネットなどを見ていると最近ますます盛り上りを見せている感じがします。
※リンクを押すとアマゾンの該当ページに移動します
私もまあだいたい45度ぐらい、すごく調子のいいときはもう2~3度は立つ感じです。
10年ぐらい前だったでしょうか・・・。初めて「立甲」なるものがある事を知って、専門的に教えてくれる運動科学総合研究所の講座に出たのですが、残念ながらその講座中は出来るようになりませんでした。
今日はそれをどう克服して出来るようになったかというお話をさせて頂きたいと思います。
この記事はこんな方のために書きました
- 立甲したい人
- フットボールネーションのファン
- 専門種目でパフォーマンスアップしたい人
- 肩回りをゆるめたい人
- 中田了平に興味がある人・・・
立甲とは?
立甲とはどういうものでしょうか?特に「正しい立甲」にはいろいろな条件がありますが、基本的には『カンゼン「肩甲骨が立てばパフォーマンスが上がる」』の45Pの定義
『四足(四つん這い)の条件下で、肩甲骨がZ軸(水平面)に対し30度を超えれば、一応立甲の仲間入りと認め、さらに40度以上の角度になれば、「本格的に立甲が出来ている」と認められます。』
が立甲の判定基準と言えると思います。
この立甲ですが、出来るようになるためには肩甲骨周りがゆるんでいる事が前提となるため、職人さんや調理師さんなど様々な腕を使う作業の職業からスポーツ、楽器演奏に至るまで取り組む過程でのメリットがたくさんあります。
また、「肩甲骨の角度」と言った見た目で誰でも判断できる基準で自分のゆるみ具合を判定できるので、自分の上達度合いを客観的に判断できるという意味でも取り組みがいがありますよね。
講座で立甲にチャレンジする
いつだったかははっきり覚えていないのですが、10年以上前だったかと思います。私は運動科学総合研究所の講座「肩甲骨開発法」(現在は別の名前になっています)に参加して数時間肩甲骨の色々な動かし方を学んだのですが、その時は肝心の立甲につながる使い方が上手くできませんでした。
私は現在で20年ほどゆるプラクティスに取り組んでいますから、その当時でもある程度の年数はやっていたはずなのですが、それでもできなかったのです。
だから今ブログや動画などで立甲を公開している人はすごいですね。独習で出来るようになるなんて!
まあ、それはよいとして私は結局立甲が出来ないまま帰路についたのです。
僕は負けん気の強い性格(あきらめも早いですが)ですので、家に帰ってもできなかった事が悔しかったのを覚えています。
家に帰って何となく妻(当サイトインストラクターの中田ひろこ)と話をしていると
「え~、私出来るで~」
とあっさり言われて、
「じゃあ。やってみてよ」
と言ってやってもらうとなんと普通にできている・・・。
これはいかん!
別に立甲で人生決まるわけではないが、なんか出来ないままでいるのは異常に悔しいぞ!
という事で洗面所の鏡(妻にできないのを見られながらやるのは嫌ですからね(笑))を見ながら絶っっっ対に今日中に出来るようになってやる!と誓いを立てたのでした。
どうやればいいんや・・・
とはいっても講座に出て出来なかったのはさっきの事。どうやればいいのかよくわかりません。
とりあえず鏡を見ながら講座で教えてもらった事を色々やってみるのですが中々出来ない。
そうしている間にどんどん時間ばかりが過ぎて行きます。やってもやっても訳が分からず、まなじりを決してそれこそ脂汗が出てくるぐらい(全然ゆるんでませんな・・・)やっても手掛かりすらわからず、脳疲労だけが溜まってくる最悪の状態に・・・。
今ではっきりわかるんですが、こういう状態になったら一旦やめて寝ゆる黄金の3点セットでもやった方が遥かに効率がいいんですが、その時はむきになってしまって疲労をとる方が良いという発想が自分にはできなかったのですね。
どちらにせよいわゆる緩解性意識集中でやっていかないととても脳も体も追い込めるものではないのですが、当時の自分はそんなこともわかる事もなく
ただひたすら追い込むことが正義!
という感じでやっていたのです。
かれこれ2時間もたったでしょうか・・・。
結局訳が分からないままおそらくゆるみ度もどんどん減っていったのでしょうけど、ちょっと疲れ果ててハーッとなってへたり込んだのですが、その後立ち上がって自分の左手で自分の左の肩甲骨を下から触ってみると
あれ?これって立ってるやんな・・・
という事は、自分の肩甲骨は「立たない」のではなくて立つ要素はあるんだけど最後の一押しみたいなもの、言わば「立甲をさせるためのプログラム」みたいなものが無いだけなんじゃないか・・・?
とその時考えたのでした。
実は写真の状態は四足の状態ではないので現在の基準では立甲としては認められませんが、それでも肩甲骨が体幹に対して立っているポジションなのは間違いありません。
そうか、この時の肩甲骨のボコって感じとさらに四つん這いになった時の肘を伸ばした腕の感じを合わせればいいんじゃないか?
と思って色々やってみたところ
あ、そうか甲腕一致やな!肩甲骨と上腕骨が一直線にならぶ感じをキープして肩甲骨がボコって感じにすればいいんか・・・
と思ってやってみると
おお!やったー、これはいけてるぞ!
という訳で苦節3時間・・・。ついに自分の肩甲骨は立ったのでした。
これで妻に負けないで済む・・・。くだらない男の面目もたってめでたしめでたしなのでした。
何故立ったのか
結局のところ、肩甲骨は当時の自分の状態でもある程度立つ要素はあったのだと思います。
皆さん自転車に乗る練習をした時の事を思い出してください。
苦労して苦労してやりながら時には痛い目にもあいながらやっていると、ふと乗れてしまう瞬間が来ますよね。
そして一旦乗れてしまうと後は割とすんなり乗れるようになります。
それと似たような感じがするのです。
ただし立甲が出来るようにはある程度ゆるんでいるという事が条件なのですが。
立甲という機能も元々人類が四足動物から進化した存在(ライオンやトラは立甲していますからね)と考えるとDNAに刻み込まれているものでしょうから、現代人のほとんどがそれを忘れているだけで、それを阻害している余分な要素(体のこわばり)を取ってあげると後は「忘れていたもの」を思い出せば簡単に出来るようになるものなのだと思います。
このあたりの事に関してご興味がおありの方はこちらの書籍をご覧になって下さい。
おそらく昔は「立甲」も一部の天才的なセンスの持ち主のみが会得出来た体の使い方だったのでしょう。
しかし今はゆる体操が開発されたおかげで、誰でも簡単に立甲に取り組めるようになりました。
ですから、立甲にこれから取り組む方もさらに体をゆるめるために立甲に取り組む方も、肩甲骨モゾモゾ体操や肘クルン体操など肩回り、腕回りの基本的なゆる体操をやっていただいて、私のような無駄な苦労をしなくて済むように楽しく取り組んでみてください!