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ゆる体操の習慣化のコツ=条件反射にするのがオススメ
この記事はこういう悩みを持っている人のためのものです。
- ゆる体操は良いとわかっていても、なかなか取りかかれない人
- ゆる体操を日常習慣にしたい人
- ゆる体操で体が変わった人はどうやっているのか知りたい人
中田ひろこがお答えします。
略歴:ゆる体操16年 / ゆる体操指導13年 / ゆる体操で虚弱体質を克服した
こういうツイートをしました。
トレーニング法にもいろいろありますけど、
— 中田ひろこ@ゆる体操 (@nakata_hiroko) August 31, 2020
できるだけ気力や精神力を使わないでできて、かつ効果が高いトレーニングがいいですね。#ゆる体操
1.人はなんでも先延ばししてしまいがち
これはゆる体操に限らず、どんなことにでも言えることだと思うのですけれども、誰でも、やれば良いと思っていることでも、ついつい先延ばしにしてしまいがちですよね。
ゆる体操についても同じで、
「ゆる体操をやったらいいってのはよく分かってるんです。やれば体調が良くなるし・・・でも、時間がないんですよね。」
「ゆる体操、なかなか取り掛かれなくて。自宅にいると、用事が色々あって。」
「ゆる体操を習慣にするコツって何かありますか?」
とよく言われます。
実はここだけの話なんですが、ゆる体操が大好きで、50歳近くなってから、ゆる体操指導の仕事に転職したくらい、ゆる体操をよくやっている私でも、面倒くさいな〜と思うことはありますよ。
ですからもう誰だって、それこそゆる体操を何年もやってたりして良く効果を知っている人だって、やりたくない時はよくあると、断言できますね。
ただ、だからと言って、先延ばしすればするほど、次に取り掛かるのが余計におっくうになったりしますね。
ここで気づいていただきたいんですが、おっくうになるというのは、取り掛かるのに気力がうんと必要な状態ということですね。
気力も大事な私たちのエネルギーですから、気力をうんと使うことは、つまりとても疲れることです。
2.ゆる体操は気力を使わない体操
ゆる体操はもともと、始めるのに気力がかからないようにできています(コスト理論)。100種類以上ありますが、どれも心理面でのコストがかからないようにできています。
短くて時間がかからない
時間のかかることを今からやろうとすると、とても面倒くさいけれど、たかだか1分くらいのことならできそうな気がしますよね。
一度に長時間やらなくて良い
上に同じです。
道具がいらない
道具を用意しようとするだけで気持ちにブレーキがかかるのですが、それが要りません。
着替えなくても、すぐできる
これも考えれば分かりますが、何かをやるために着替えないといけないのは、とても面倒くさいです。
場所も選ばない体操が多い
ゆる体操はかなりいろんな場所でできます。自宅だけでなくて、外出していて靴を履いていても、できる体操はたくさんあります。
3.習慣づけるといい=条件反射にしよう
習慣づけるのが良いと言っても、「毎朝1時間必ずやろう!」なんて思ってもなかなか習慣にはならないですよね。
それではどうすれば良いかですけれど、
特定の機会とか、特定の場所とか、特定の時間になると、「意識しないうちにやってしまう」という条件反射になれば良いのですね。つまり、「さあ、やろう」と思わなくてもできるような、その場に行くと、自動的にやってしまう、というのがいいです。
例えば、
- 朝、パソコンを立ち上げた時についでに手首スリプラ体操をやってしまう
- いつもの通勤電車を駅で待ちながら、踵クルをなんとなく始めてしまって、いつの間にか両脚やっている
- お風呂で浴槽に浸かると、考えなくても、背もたれ首モゾモゾ体操をやってしまう
- テレビをつけると、ついでに床に寝転んで腰モゾモゾ体操を始めてしまう
・・・とか、こういう感じになると何も考えないうちにやってしまうという条件反射ですから、もう取り掛かりの気力は極限まで使ってないと言えますよね。
まあ条件反射にしてしまうには、初めのうちだけは意識的にやらないといけないですから、その分少し気力が要りますけれどね。それでも、その特定の場所とか時間で、3回くらいやればけっこう大丈夫だと思いますよ。
4.欲張らない方がいい
そんな、チョコチョコっとやるだけで、体のトレーニングになるのか、という反対意見がきっと出てくると思うんですけれども、そうおっしゃる方は、トレーニング大好き人間か修行系の人でしょう。
でも、各回は短時間でも、毎日の積み重ねとなると話は違います。例えば上記のように駅のホームで踵クルを毎日1分間するとします。
週5日、一年に48週通勤したとして、1分間で年間 240分=4時間
1年間で4時間、トレーニングしたことになります。踵クルは股関節周りがよくゆるむ体操ですから、4時間もやったなら、相当良いことを自分の股関節にしていることになりますよね。
もし同じ人が、帰りの電車を待ちながら同じように、1分間やったとしたら、なんと年間8時間になります。
別の例を挙げると、
テレビをつけると、すぐ床に寝転んで腰モゾモゾ体操を2分やる
週7日、2分間で 年間730分=約12時間
なんてのはどうでしょうか。腰にかなり良い生活ですよ。腰痛持ちの方にはおすすめしたいですね。
また、お風呂で浴槽の縁で背もたれ首モゾモゾ体操 2分
週7日、2分間で 年間730分=約12時間
この体操は脳疲労は取れるし、肩こり・首こりにもいいんです。毎日やると、かなり変わるでしょうね。ちなみに私の生徒さんで、毎日この体操をやっているうちに、強度の近視が回復したという人がいます。
以上をまとめると、生活の中で、
- 朝と夕方の駅のホームで合計2分
- テレビを見ながら2分
- お風呂の中で2分
- 合計6分
特に何も考えずにやっただけで、年間32時間も体に良いことをしています。
しかも(ここが大事)気力を使ってないので、精神的ストレスは限りなくゼロに近いです。要は、マイナス面が極端に少なくて、プラス面が非常に大きいということなんですね。
「1日6分くらいで一体何になるんだ!」と思う人は、トレーニング好きの人であり、修行系の人だと思います。私も以前はそうだったんですが、実はそういう人も、取り掛かりにけっこう気力を使ってたりしないですかね?自分を奮い立たせるために、音楽や映像や自分がヒーローと思っている人の写真の力を借りたりとか。それって、無駄なエネルギー消費かも知れないですよね?
そういう熱力高めのトレーニング好きの人でも、上に挙げたような、気力限りなくゼロ的なメニューを加えると、その分エネルギーの節約になるから、その浮いた分をよりハードな練習に使うことができる。つまり、お役に立つと思うんですよ。
話をもとに戻しますと、
運動がもともと好きでないとか、体を動かすのが苦手とか、体に不調があるという人は、一日6分でも「やらないより全然マシ」です。
うれしいことに、ゆる体操は短時間でとても良く効くように考え抜かれて作られた体操ですから、6分でも、けっこう効きます。
条件反射的にやるだけでいいんです。
それを毎日積み重ねていると、1回1回は小さな積み重ねでも、だんだん蓄積して効いてきますから、ある日、「もっとやろうかな」という気持ちに突然なったりするものです。
・・・でも、そうならなくてもいいんです。ぜんぜん、かまいません。
そういう気楽な気持ちが大切です。
5.中田ひろこの例
私は以前は気力でガンガンやるタイプでした。1日に寝ゆる黄金の三点セットを2時間、毎日とか。で、疲れて体が固まったりとか、けっこうおバカなことを過去にしょっちゅう繰り返してきました。
ゆる体操をよくやることでプラス面が多かったから、マイナス面をカバーしていて、収支的にはプラスの方が大きかった(体が良くなった)ということなんですけど、・・・
・・・でも、もっと気力を使わないでやっていれば、マイナス面が減って、もっとプラス面が多かったはず。そうしたら、もっとゆるんで、身体能力が上がったに違いないのです。絶対その方がよかったのにと思います。
だからその反省を踏まえて、最近はやり方を変えてみています。
具体的に言うと、私は、月に15日くらいは電車で指導の仕事に行きます。電車で座ると、条件反射的に息ゆるとか呼吸法をしたくなります。
きっかけはつい3週間ほど前、楽な呼吸法を始めてみようと思った時です。『高岡式 超最強疲労回復法』のページに載っている「肋腰軸呼吸」を選んでやりました。要領は2〜3回、本を見ながらやればすぐ身につきます。簡単な呼吸法です。
始めてからわりとすぐに習慣になりました。
以前はもっとハードル高めの呼吸法をやっていた時期もあるのですが、そのころは「やろう」と思うとすぐに「しんどいな」という気持ちが出てきて、なかなか取り掛かれない時も正直ありました。
上の呼吸法ならもっと気楽にできます。だから、習慣にすぐなったし、今や座ると自然に気持ちと体がその態勢になります。条件反射ですね。
呼吸法は2セットくらいやると、本当の効果が出る、と本に書いてありましたので2セットやっています。2分くらいしかかかりませんので、一駅乗る時間内でラクラクできます。
やったあと、調子がいいので、「次の時もまたやろう」とふつうに思えます。
そんなものです。
あとは、私はキッチンでお湯を沸かしたり、出汁を取ったりする間にやる体操があります。これもそういう場面になると自然にやってしまうという、条件反射です。
時々、必要に迫られて、詰めて練習することがあるにはありますが、それでさえもこうしたふだんからの、気力最小限の条件反射的なとりくみで体ができていることが支えになっています。
・・・と、私の例でした。
そうやって淡々とやって積み重ねていくのがいいと思いますね。私もこの調子で行きます。
6.まとめ
- 人は良いとわかっていることでも先延ばしするものである。
- ゆる体操はとりかかりに気力が要らないように作られている
- 気力を使わないようにするには条件反射にしてしまえばいい
- 欲張らない
- 私も条件反射的トレーニングの積み重ねで生活が支えられている
ご参考になったなら嬉しいです。