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見た目が怖いお客さんが来ると尻込みしてしまいます。ゆる体操で何とかなりますか?ゆるポータル質問箱【第15回】
こんにちは。ご投稿への回答をお届けします。今回の回答者はQ1が中田了平、Q2が中田ひろこです。
Q1. 見た目が怖いお客さんが来ると尻込みしてしまいます。ゆる体操で何とかできますか。
まずご質問の全文をご紹介しておきます。
私は接客業に従事しているのですが、強面というか見た目が怖いお客さんが来るとどうしても恐怖で尻込みしてしまいます。本来断らなければならない無理な要求を、迫力に押されて受けてしまったこともあります。そういう方に対しても毅然とした態度で断るべきは断れるようになりたいのですが、ゆる体操・身体意識の観点からアプローチできることはありますか?
お答えします。
これは身体をゆるめる事と、軸(=センター)がかなり役に立ちます。
もう少し詳しくご説明しますね。
人間は誰にも苦手な事ってありますよね。そしてそういう場に直面するとどうしても体がこわばってしまいます。例えば大事な試験の前に緊張したことは誰でもあると思いますが、そういう時は知らず知らず身体が固まってしまっているものです。
ここに人間の心と身体の大変重要な関係が見られます。それは、
人間はストレスを吸収するために身体を固める
ということです。
つまり心理的なストレスに対して身体を固める事でそのストレスを吸収しているわけです。これはこういうシステムを本来人間が持っていると思っていただいても良いでしょう。
ではそのストレスを吸収するスペースはどこにあるのかというと、それが身体のゆるみな訳です。
要するに身体がゆるんでいる人はそのスペースがたくさんあるというわけですね。
吸収する隙間がたくさんあるとスポンジに水が染み込むように少しぐらいのストレスは簡単に吸収できてしまうのですから、より身体がゆるんで、吸収するスペースがある方がストレスに強い、といえます。
ですから普段からゆる体操をしている方がもちろんストレスに対する耐性は強くなります。
具体的におすすめなのは寝ゆる黄金の3点セットと肩ユッタリ回し体操、ウッススリスリ体操ですね。
まずは寝ゆる黄金の3点セットで全身の疲労をとります。
ご質問に
「強面というか見た目が怖いお客さんが来るとどうしても恐怖で尻込みしてしまいます」
とありますが、実は顔が怖いからといって本当に怖いとは限りません。そういう感じに思う事ができれば良いのですが、身体が疲労や緊張で固まっていては「怖そうだけど実はいい人かも」、と気楽に考えることすらできませんよね。ですから普段から自宅で寝ゆる黄金の3点セットなどで疲れをとり、仕事中は仕事中でもできるご自分の好きなゆる体操をこまめにしておくことが大事だと思います。
また、
「本来断らなければならない無理な要求を、迫力に押されて受けてしまったこともあります。」
とありますが、これはある種のクレーム対応ですから、むしろ顔が怖い事とは別々の事として冷静に対処したいものです。
対処法としては、肩ユッタリで緊張に対する耐性をつけ、ウッススリスリで相手の押しに負けない前方力(身体意識で言う「裏転子」)を付けます。
接客業は立ち仕事ですから長時間立つことによる疲労もこれらの体操で改善することができます。
あとは軸(=センター)ですね。これにはセンター通しスパー体操がやはり役に立ちます。
センターがあると外界からのプレッシャーに動じなくなります。
普通は、”怖い”人の前に立つと、たとえ気持ちが引けてしまっていても自分の身体の前側で処理しようとする意識状態になります。
しかし軸(=センター)の中でも裏側の3軸や4軸が強くなってくると相手の圧を裏側で処理できるので、現実の相手との距離は変わらなくてもゆとりを持ってゆったりと対応できるようになるのです。
センター通しスパー体操は3軸を強化します。軸は身体意識なので他の体操ほど効果は感じにくいかもしれませんが、正しいやり方で毎日続けていると知らず知らずのうちになんとなく効果が表れてきます。
身体意識のトレーニングは最初のうちは自分で「効いているー!」と思っていても実は対して効いていない事もあったりするのですが、粘り強くやっていると、周りの人から言われてその効果に気づくことも多いのです。むしろこういう場合のほうが本当に効果が出ている時でしょう。
自分で認知できる範囲は顕在意識の部分ですが、自分が恐怖で固まっていることがわかっても、接客中に
「あなた怖そうですから、ちょっと体操させてくださいね」
というわけにはいけません(笑)
潜在意識の中に体操の効果が定着するまでやって初めて仕事をはじめとした具体的な日常生活の中に生きてくるのです。
例えばウッススリスリ体操を毎日続けていると
「〇〇さん、最近積極的になってきたね」
とか、周りに言われてからハッと気づく、といった感じですね。
ですから特にセンター通しスパー体操には息長くとりくんでいただければと思います。
ここで少しだけ私の経験をお話ししておきます。
私は以前クレーム処理をしていたことがあるのですが、私の場合は第一報ではなく、他の社員が捌けなくなった案件を専門にしていました。ようするに”こじれてしまった”案件ですね。
これは店頭でいきなり無理難題を突きつけてくるクレーマーよりある意味遥かにやりやすいのです。
なぜならばこちらはそうなってしまった経緯を知っているので、相手がなぜ怒っているかがわかっているからです。
しかし怒っている相手に対して、こういうふうに考えることが出来ること自体がある程度ゆるんでいないとできませんよね。
そしてこちらが悪いのか相手が無理難題を押し付けているのか、相手がどう言う人間なのかを分析しておきます。
しかしクレーム処理は”ライブ”です。作戦を練っていってもその通りになるかどうかは全くわかりません。ですから刻々変化する状況の中で相手の状態を掴む必要があります。
お客様の怒りが収まらず場合によっては3時間立ちっぱなしということも珍しくありませんでした。
そういった対応をしていると、まず3時間疲労せずに立ち続けるという能力が必要ですし、判断力が鈍らないためには呼吸が深くないといけませんし、そういうところで普段しているゆる体操や身体意識のトレーニングが生きてくるのです。
センターや裏転子があると相手の気持ちを身体の裏側で受け止められるので、ちゃんと理解はしていても全然こたえないという状態になれますし、息が詰まることもありませんしね。
クレームの捌き方とゆる体操に関する詳しい話題は当サイトのブログでもお話ししていますのでよければこちらの記事も参考にしていただければと思います。
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Q2. 動画を見ながらトレーニングするだけでなく、自分で内観しながらやることは必要ですか?
ご質問の全文をご紹介しておきます。
動画を見ながら先生のリードでトレーニングしていると、なかなか自分の身体を内観できず、効果を感じられないことがあります。先生の手本を見たあと動画を止め自分で内観しながらやる時間は必要でしょうか?
お答えします。
動画でやり方を習った後の自習は必要です。それ無くして上達はあり得ません。・・・と言いますか、本来、トレーニングとは、その体の動きを自分のものにして必要な時いつでも使えるようにするためにやるものですよね。
よく身についたものは、無意識レベルでも使えるようになります。そこまでよく練習していきたいですよね。
動画で習ったことを自分の体で確かめつつ(内観)、自分の体によく馴染ませていきましょう。
やり方としては、次を参考になさってください。
・まず動画を見ながらある程度動けるようになる
↓
次に動画を見ずに自分でやってみる
↓
出来ていない部分、ピンと来ない部分が見つかるので、動画で確かめる(これを繰り返してだんだん上手くできるようにする)
・どうしても出来ない動きがある場合は、深追いしない(ストレスになって、トレーニングそのものが嫌になるのを避ける為)
↓
出来る部分だけでも身につけようとする(がんばらないこと)
↓
出来る部分だけでも上達するようにやっていると、何ヶ月後か何年後かに、出来なかったはずの動きが突然出来るようになっているということは普通に良くある話
・動画で教えられていることの全部をやらなくて良い
↓
例えば、歩道姿勢軸のその月分(数分間)を毎回通してやらなくて良い。「今日は環境センター法だけやる」というのでも全然かまわない。また環境センター法を全身でやらないで、「今日は首のところだけなぞって良く通そう」等というのでもOK
私自身、このようにして高岡先生の指導(生指導、映像指導の受講20年)を受けて上達してきました。
上に「深追いしない」とか「がんばらない」という言葉がチラホラ出ていますね。それは、がんばると体が固まってトレーニングが進まないからです。
「そのうち出来るようになるといいな〜」程度の、フワッとした軽い思いを何となく持ち続けるのが心身の負担にならないので、おすすめです。
今回のQ&Aは以上です。
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