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ゆる体操の三大効果(その2、体質改善、アンチエイジング、メンタル面)
当サイトでご紹介しているゆるプラクティスには「ゆる体操」「スーパーウォーク歩道」「ゆる筋トレ」「達人調整」の4つがありますが、中でもゆる体操は、自分自身で体をゆるめる方法(セルフケア)としては最高に効果が高いメソッドです。前回の「その1」では筋骨格系での効果について書きましたが、今回は体質改善の効果や、加齢現象、また心理面や精神面に与える好影響について書いていきます。
1. 血行が良くなり、基礎代謝が上がり、体質改善がはかれる
ゆる体操で体の各部分を気持ちよくゆすったり(揺動緩解運動(用語集))、さすったり(擦動緩解運動(用語集))すると、前回も書いたとおり、筋肉がフワフワに柔らかくゆるみます。血管は筋肉の中を通っていますので、こっていた筋肉が柔らかくなると、血管は圧迫から解放され、血流が大変よくなります。
その結果、体のいろいろな部位の冷えが改善されます。女性に多い足腰の冷えには劇的と言っても良いほどの効果が見られ、「毎年、寒い季節になると使い捨てカイロをまとめ買いして、腰とおなかの両面に常時貼っていたのが、ゆる体操を始めてから不要になり、残ったカイロを大量に処分しました」というようなお話をよく聞きます。
また平熱が低くて35度台だったのが36.5度前後に上がるケースもよくあります。体の筋肉量が増えると特にこうした効果が期待できるので、ゆる体操に加えて、ゆる筋トレもおすすめです。
このような効果があると、女性の場合、暖かい季節でも何枚も重ね着をしていたのが、適度に薄着のおしゃれが楽しめるようにもなりますね。
人は加齢と共に新陳代謝が衰え、基礎代謝量も自然に減ってきます。基礎代謝量とは、簡単にいえば、安静時に体が生命を維持するために消費するエネルギー量のことですから、年齢を重ねてそれが低下したら食べる量を上手に減らしていかないと太ってしまいます。
けれども、ゆる体操をして体がゆるむと新陳代謝が高まり、基礎代謝量が上がるので、消費エネルギーが増えます。
ですから、その結果、体のいろいろな部位の食べる量を減らさなくても、自然に太りにくくなることが期待できます。
また寝ゆるやブレインゆる(用語集)の中のある体操を行なうと、脳幹が刺激されます。脳幹は摂食をコントロールする働きがあるので、脳幹への刺激でその働きが活発になり、消費エネルギーに見合った摂食ができるようにもなると考えられています。
さらに、腸の動きが改善され、お通じがよくなる方もよくおられますし、リンパの流れがよくなって足がむくみにくくなる効果も期待できます。
このように、冷え症が直ってくる、太りにくい体質になる、便秘症が軽くなる、むくみにくくなるといった、いわゆる体質を改善する方面で、ゆる体操は素晴らしい力を発揮します。
2. アンチエイジング
ゆる体操に取り組んでしばらくすると、人からの見た目にも、本人の主観的にもだんだん若返って来ます。
人は加齢と共に歩幅が狭まって元気のないトボトボ歩きになりがちですが、前回も書いたように、ゆる体操で股関節まわりの筋肉がゆるむと、また以前と同じように、自然に歩幅の大きな、活力のある歩き方ができるようになります。
背骨まわりの微小筋肉群がゆるみますので、背骨が以前の柔らかさとしなやかさを取り戻し、自然に体幹が真っ直ぐに立つようになります。それに加えて腸腰筋(用語集)などのインナーマッスル(用語集)が使えるようにもなるので、姿勢が良くなります。
さらに、寝ゆるによく取り組むと、背骨(椎骨)と背骨の間がほんの少しですがゆるんで開きますので、身長が少し高くなる(しかも中高年になってから!)ということも起こり得ます。
首や肩まわりのコリをほぐすゆる体操はたくさんあり、それで心臓から脳への血流が良くなり、脳が必要とする酸素の供給量が上がります。それによって、何となくどんよりと慢性的に疲労していた頭がスッキリし、頭脳活動がシャープに行えるようになる効果があります。
さらに、疲労物質が体外へ排出されるので、体の深いところから疲れが抜けてスカッとし、体に「透明感」が感じられることも多いものです。つまり体をゆるめることで、いわば過去から溜め込まれて来た体の「負債」が清算されるのですね。
そしてこうした体の面で若返ってくると、精神面にも大きな変化が起こり得ます。若かった頃に得た技術や知識の蓄積を生かして、もう一度人生において挑戦していこうという気持ちにも自然になれるものですね。
3. メンタル面も改善される
ゆる体操で体がいつもゆるんだ状態をある程度保てるようになると、ストレスやプレッシャーに強くなります。これはゆる体操に長年親しんでいるベテラン達にはよく知られた事実ですが、ゆる体操をやっていなかった頃には我慢しきれずにギブアップしてしまっていたような状況(例えば仕事上の大事なプレゼンや、顧客との難しい交渉など)でも、何とか切り抜けられるようになり、さらにもっとゆるんでくると、全然へっちゃらの心境で事を進めることが出来るようになり、その結果として見事に実績をあげ、人から良い評価を得ることができるようになったりすることがよくあります。
またゆる体操を気持ちよく行なうと、交感神経の働きが抑制され、副交感神経優位(用語集)の状態になります。毎日のように繰り返していますと、日常的にも心が落ち着いて来ますので、日頃緊張したりイライラしていた場面でも、ゆったりとして居られるようになります。その結果、上司―部下の間に自然な信頼関係が生まれて互いに相談事がしやすくなったとか、苦手で顔も合わせたくなかった同僚のことがあまり気にならなくなったなどということが起こります。
また子育て中に待ったなしに連日起こる様々な事柄に、良い意味で冷静に対処できるようにもなりますし、溜まったストレスを子供相手に発散させてしまうなどということも減り、家庭内がなごやかな雰囲気になって来たりします。
こうした様々な良い効果があるゆる体操に、取り組んでみませんか。