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ヨガのためのゆる体操10分 その2 ねじりのポーズ
この記事はこういう人たちのために書きました。
- おうちヨガで運動不足を解消したい
- 家トレでヨガをやっている
- 体が硬いので、ヨガ・インストラクターのように上手にできない
- 難しいポーズでも楽にできるようになりたい
前回の「ヨガのためのゆる体操 10分」は、三角のポーズが上手くなるためのゆる体操をご指導しました。
今回は、これもヨガの代表的なポーズの一つ、「ねじりのポーズ」を取り上げて、それが上手くできるようにお手伝いできる ゆる体操のメニューを紹介します。
ねじりのポーズは、股関節と膝関節を深く曲げて座りますから、下半身の柔軟性が大事ですね。
また、体軸(体の中の軸)がスーッとまっすぐに通っていること(体幹が傾いたり、曲がったりしないこと)が大事ですね。それには、体幹がよくゆるんでいる必要があります。
また、座っているお尻の中に坐骨が感じられていると、体軸が通りやすくなるんですよ。
そして、体のひねりのためには、背骨のしなやかさが大切です。
また、力まずに腕を自然に回せると良いですね!
今回のゆる体操メニューは上にあげた大切なことがらを楽にできるよう、お手伝いするメニューです。
では、始めていきましょう!
1.寝ゆる黄金の三点セット 5分:腰モゾ1分、すねプラ2分、膝コゾ2分
ウォーミングアップにこの基本的な三点セットをやりましょう。下半身を中心に、全身の筋肉が楽にほぐれ、関節可動域が広がりますので、ヨガの練習がたいへん楽になります。
クールダウンにもやっておくと、疲労物質の排出が促されるので回復が早くなり、筋肉痛も起こりにくくなります
point
まず、この寝ゆる黄金の三点セットを最初にやってください。この後に続く(「2腰クネクネ体操」以降の)体操群は、順番が替わっても全然かまいません。
効果
- 両脚の筋肉や関節がほぐれ、深い屈曲運動が楽にできるようになる
- 体幹部の筋肉もほぐれ、しなやかになる
- 脊骨まわりの細かなインナーマッスル群がゆるむので、背骨がしなやかになる
- 体幹の中に自然に軸が通ってくる
2 股関節スリスリ体操(転子スリ) 1分
※( )の中は体操の略称です
股関節まわりをさすってほぐすだけの、超簡単な体操ですが、効果は素晴らしいものがあります。
その1
両手でそけい部を「気持ちよく」とくり返しつぶやきながらさすります。
その2
両手で股関節の前を「気持ちよく」とくり返しつぶやきながらさすります。
その3
両手で腰の横を「気持ちよく」とつぶやきながらさすります。
効果
- 関節周りの疲労やコリをときほぐし、柔軟にする
- 股関節の可動域を広げる
NG
指先だけでさすらないようにしましょう。手のひら全体をべったりとつけてさするのが上手なやり方です。
3.坐骨モゾモゾ座り (坐骨モゾ) 2分
坐骨の意識を高め、坐骨を使って座ることができるようになります。体幹がスッとまっすぐに美しく立った座り方ができるようになります。
椅子に浅く腰掛けて、両腕を体の横にタラーンと垂らします。お尻をモゾモゾ、モゾモゾ、椅子の座面に軽く擦り付けるようにしながら、お尻の中にある坐骨を探します。
坐骨がわかったら、坐骨を前後に動かしましょう。
坐骨がハッキリクッキリしたら、2つの坐骨で交互にステップを踏むように、左右に体を動かします。
point
骨がどうしてもわかりにくい時は、指先で、お尻の真ん中をグリグリッと探ってみましょう。硬い骨があったら、それが坐骨です。左右とも探しましょう。
point
しっかりした椅子を選びましょう。キャスター付きの椅子を使うと、モゾモゾの動きで座面が動いてしまうので、やりにくいし危ないです。また、座面は硬めの方が、坐骨を探しやすいですよ。
効果
- 背骨がしなやかになる
- 坐骨の意識が高まり、座位が安定する
- 骨盤底筋が活性化する
- 体幹の中に軸が通る
4.まといフワーリ体操(まといフワリ) 2分
まといが回るような感じで体幹部と腕を気持ちよく回し、ゆるめる体操です。「まとい」とは、昔の火消し(消防士)が使った道具です。
その1
足を軽く開いて立ち、体の中を上下にスーッと軸が通っているようなつもりで、体をゆっくりと左右に回すのをくり返します。腕の力を抜きましょう。腕が、自然にフワリ、フワリ、と回り始めます。
その2
だんだんと腕がフワーリ、フワーリと大きく振れてきたら、足の幅をだんだん大きく取っていきます。気持ちよく腕が振れる感じを味わってください。
効果
- 体軸が通ってくる
- 腰の下部(股関節の高さ)から、体をひねることができるようになる
- 腕の脱力がすすむ
- 体幹の力を抜いたまま、ひねることができるようになる
NG
腕を勢いよく振る体操ではありません。逆に、力をダラーッと抜いて振ってみましょう。気持ちいいですよ。
5.まとめ
ヨガのねじりのポーズの完成度を上げ、かつ安全に行なうには、次のことを行いましょう。
- まず、寝ゆる黄金の三点セットで下半身を中心に、全身、背骨までゆるめる
- 股関節まわりを「股関節スリスリ体操」でよくほぐして、股関節の深い屈曲が楽にできるようになる
- 「坐骨モゾモゾ体操」で坐骨の意識を高め、体幹内に軸をスーッと通していく
- 「まといフワーリ体操」で体幹のねじりと、腕の使い方を身につける
これらの体操は、もちろん、ヨガのポーズに良いばかりではありません。深いところから体がゆるみますので、健康増進効果がすばらしいですよ。
では!