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ヨガのためのゆる体操10分 その1 三角のポーズ
この記事はこういう人たちのために書きました。
- おうちヨガをしたい
- 運動不足解消にヨガをやっている
- ヨガのオンラインレッスンを受けている
- 体が硬いので、指導者のように上手にできない
- 難しいポーズでも楽にできるようになりたい
- 関節や筋肉を傷めることなしに、練習したい
私のところにはヨガのインストラクターや、ヨガクラスの生徒さんがしばしば参加されます。
また、ヨガの教室によってはウォーミングアップにゆる体操を導入しているところもあります。
・・・というふうに、ヨガとゆる体操は意外に近いところにあるのですね!
私のゆる体操教室とヨガクラスの両方に在籍している人の感想では、
- ヨガ教室の前に少しでもゆる体操をしておくと伸びやすいし、曲げやすい
- 強く伸ばしたり、股関節を広げたりするときは、目一杯の少し手前でやめるよう、自然に気がつく
- 痛めそうな動作に気がつくので、適度にサボって無理をしない自分がいる
・・・のだそうです。ゆる体操って、ヨガに役立ちそうですよね。
ちょっと話がわきにそれるのですが、こういう私もゆる体操に出会う以前、ヨガに取り組んでいたことがあります。まだ1990年代で、今のようにヨガが大流行していなかったころです。主にアメリカのアマゾンから、ヨガのビデオとか本を取り寄せて独習していました。
その中でも気に入っていたのが、アリ・マッグローという女優さん(1970年の映画『ある愛の詩』で有名)が中年になってから撮ったヨガのビデオで、めちゃくちゃかっこ良いので、しょっちゅう観ていました。今やもうクラシックですね。
それはさておき、
その後ゆる体操を始め、16年経った今では、体のゆるめ方や使い方についてけっこう本格的な知識を持っています。そして、ゆる体操はヨガに役に立つと、保証いたします。

では、今回はヨガの様々なポーズの中でも初心者から行える三角のポーズ(ウッティタ・トリコナア-サナ)に役立つゆる体操メニューをお届けしましょう。
1.寝ゆる黄金の三点セット 5分:腰モゾ1分、すねプラ2分、膝コゾ2分
ウォーミングアップにこの基本的な三点セットをやりましょう。下半身を中心に、全身の筋肉が楽にほぐれ、関節可動域が広がりますので、ヨガの練習がたいへん楽になります。
クールダウンにもやっておくと、疲労物質の排出が促されるので回復が早くなり、筋肉痛も起こりにくくなります。
point
まず、この寝ゆる黄金の三点セットを最初にやってください。この後に続く(「2腰クネクネ体操」以降の)体操群は、順番が替わっても全然かまいません。
効果
- 腰回りをゆるめ、疲労回復させる
- 股関節の可動域が広がる
- 全身の筋肉が柔らかくほぐれるので、怪我の防止ができる
- 脊骨を活性化する
- 体幹の中に自然に軸が通ってくる
- 体幹のインナーマッスルを活性化する
2.腰クネクネ体操 (腰クネ) 2分
※( )の中は体操の略称です
腰の横にある中臀筋の力みやコリを取りのぞき、柔らかく伸ばします。三角のポーズの、腰を横に大きくスライドする動きが正確かつ楽にできるようになります。また、股関節の位置がハッキリしますので、ポーズにメリハリがつきます。
その1
その2
point
全身が大きなひらがなの「く」の字になるようにやってください。「く」の字になるには、股関節から動かすつもりでやってください。
効果
- 股関節まわりのコリをとりほぐし、柔らかく動くようにする
- 中臀筋のコリをときほぐす
- 腰を正確に横にずらすことができるようになる
- O脚、ガニ股を改善し、美脚になる
- 歩きが良くなる
NG
その2のクネクネの時に、目一杯まで腰を動かしてしまうと、股関節まわりを傷めてしまうことがあります。
目一杯よりも少し手前で止めておくのが上手いやり方です。
3.尾骨モゾモゾ座り (尾骨モゾ)1分
体幹を腰椎からではなく、背骨の一番下から曲げることができ、三角のポーズがキレイに決まってきます。また、尾骨周辺はヨガでは大切な部位ですが、この体操で気持ちよくほぐれ、意識が高まります。
椅子に腰掛けて、お尻をモゾモゾと動かし、尾骨を探します。「これが尾骨だな」とわかったら、腰を左右にモゾモゾ動かして、尾骨を軽く刺激します。もしも尾骨の位置が分かりにくかったら、指先で軽く触って確かめてからモゾモゾしましょう。
効果
- 尾骨をときほぐし、ゆるめる
- 尾骨の意識が高まり、背骨全体がしなやかになる
- 骨盤底周りの内臓循環を促進する
- 腰の動きをなめらかにする
NG
ゴシゴシと強い動きで長時間やると、尾骨まわりを少し傷めてしまうこともあり得ます。1分以内にとどめておきましょう。
4.腕プラーンおじぎ体操 (プランおじぎ)2分
楽しい動きの中で腕の脱力や、背中・腰の力の抜き方を学べる体操です。上体をかがめた姿勢で腕がプラーンプラーンと振れる事で背中の力が抜けやすくなります。また三角のポーズに大切な腕の形が、楽に美しく決まってきます。
その1
まずは立った姿勢で腕を前後にプラーンプラーンと振ります。自分の腕が振り子のように感じられるとよいです。振り子のイメージがつかめない方は振り子か、振り子状のものを実際に振ってみてからやると良いですね。
その2
お尻を後ろに引きながら上体を倒していき、反対の手を膝について上体を支えます。その状態で、プラーンプラーンと腕を振り続けます。後ろの方が振りやすいのを確認しましょう。
3~4往復程度振ったら、その気持ち良い感じをキープしながらだんだん体を起こしていきます。
。起き上がった姿勢で振った時も後ろに振りやすい感じがしたらうまくいっています。
効果
- 腕全体が脱力し、気持ちよく動かせるようになる
- 肩甲骨から腕を大きく動かせるようになる
- 肩がほぐれる
- 体幹部も脱力する
NG
腕を力いっぱいに大きく何度も振ると、肩を傷めてしまうことがあります。特に、肩関節を脱臼したことがある人は、力を抜いて、楽に振るように気をつけましょう。
5.まとめ
ヨガの三角のポーズをするのに役立つゆる体操(寝ゆる黄金の三点セット、腰クネ、尾骨モゾ、プランおじぎ)
をご紹介しました。どの体操も、必ずお役に立ちます。最初の「ゆる体操を行なう時のお願い項目」にあるように、無理をせず、ご自分の気持ち良い範囲でやってください。
ゆる体操を取り入れて、より快適に、しなやかに三角のポーズを決めてくださると良いなと思います!
また、今回ご紹介したゆる体操は、肩こりや腰痛など、普通のいろいろな体の症状の改善にも効きます。
ですから、最初の目的は「ポーズがうまくできるようになるため」だったとしても、だんだん体全体がほぐれてきますし、健康度がぐんとアップしてくることが期待できますよ!
また近いうちに、他のポーズに役立つゆる体操をご紹介します。また読んでくださいね。