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3年間達人調整に通われた方の話
皆様こんにちは、達人調整師の中田了平です。
これから、このブログのコーナーでは中田了平や中田ひろこの日常などを気軽に書いていければ、と思っています。
もちろんゆる体操や達人調整に関係することも書きますが、自分の近況や趣味の事など個人的なことも書きますのでよろしくお願いします。
今回は達人調整のお客様の話です。
最初に来られたのはコロナ禍後だったと思います。転勤で神戸に来られたということだったのですが、一回の施術で1時間半のコースで受けられ、今までほぼ月2回のペースでずっと来られていました。
今年の3月末でその方はまた転勤となりましたが、最後の月は毎週来ていただけました。
その方について少しお話しすると、国家的プロジェクトにも関わっている技術職の方で、確か10年ぐらい前から運動科学総合研究所の、主に集中講座に出られていて、コロナ以降は引き続いて動画の講座も受けておられると聞いています。
普段は背もたれ首モゾや寝ゆる、総合呼吸法のリカバリーなどによく取り組んでおられるという事です。
お互い音楽が好き(共通の興味は坂本龍一!)なこともあって、達人調整中につい音楽の話で盛り上がったりもしました。
最後に少しお茶などしながら色々な事をお話ししたりしたのですが、その中で
「具体的に達人調整がどの様に日常で役に立っていましたか?」
とお伺いしてみたのです。そうしたらその答えは
「やはり、仕事の大事な局面でもう一踏ん張りしたい時、具体的には週明けに難しいプレゼンがあるとか、自分の仕事でも難しいところで、身体も脳もきつい時にもう一段ギアを上げたい、という時などに、達人調整を受けていると身体がゆるんで余裕ができるのでかなり助かりました。」
との事でした。
わたしはそれを聞いて嬉さを感じるとともに、
「なるほど、そんな効き方をするものなのか?」
と我ながら自分がした事の結果に改めて驚かされました。
達人調整をするときは、相手の事をあまり考えずに、自分がゆるむように行うのが鉄則です。ですからこちらはこうしよう、ああしようとは実は考えないものです。
この事を初めて聞いた方は驚くかもしれませんが、そもそも相手の身体をゆるめる術技というものは、自分がゆるんで施術を行った結果が相手の状態としてあらわれるので、相手の感想はそのまま自分がどれぐらいゆるんでいたか、ということでもあります。
ですから、相手が施術後にどれぐらいゆるんだかは意識していましたが、最後までどういう感じで効いているか、具体的に日常でどのように役に立っているかは聞いたことが無かったのでした。
それでも始めた頃は、お金を頂くのですからなんらかの効果があってほしいとこちらも思うので、相手の身体を”診て”しまいそうになったものですが、そうなると、ああせねばこうせねば、というある種の欲というか、邪念の様なものが生まれて自分がゆるんでいられなくなるのですね。
施術者がゆるんでいないと結果的に調整の効果が弱くなってしまうので、達人調整師は相手のことを考えないのです。
そんなこんなで、相手がどうなのか?どれぐらい効いているのか?ということは(それは少しは興味がありますが)あまり考えずにやっているものですから、改めてそのような感想を聞くと、人ごとのように思えて妙に感動したものです。
転勤先でも調整師がおられるとの事、今後もさらにゆるんで、お仕事でご活躍される事を願っています。