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ゆる体操で虚弱体質から抜け出せた私
私はゆる体操を2004年8月に始め、今年で16年目になります。その間、よほど多忙な日でない限り、毎日ゆる体操をし続けて来ました。
その結果として、子供時代から数十年間悩んできた虚弱体質から抜け出すことが出来ましたので、その経験をお伝えしたいと思います。
体がひ弱だった子供時代
私は昭和30年代の生まれで現在60代です。現在まで特に大きな病気や怪我はしたことがないのですけれども、小さな頃から体力が弱く、頑張りがきかない体質なのが悩みでした。いわゆる自家中毒症の体質だったのでしょう、特別な理由もないのに、急に目の前が真っ白になり、頭の中からさーっと血が引いていって次に吐き気が起こり、そのまま倒れてしまうことが時々ありました。また腹痛、下痢、発熱で学校を休むことがよくありました。毎週月曜日の朝に行われる全校朝礼では、しばしば気分が悪くなって保健室で手当てをしてもらいましたし、体育の授業は他の子供たちのように元気よく球技やマラソンが出来ず、とても苦しい憂鬱な時間でした。当然ですが、通信簿の体育は5点満点中2と、実質的にクラスの最低点だろうと思える評価でした。
また中学生になってからは貧血の症状が出て、病院に通っていました。心配した両親から、食物の好き嫌いをしないよう厳しく躾けられ、貧血症に良いと言われていた緑黄色野菜や、鶏や豚のレバー等をよく摂っていましたが、これと言った効果は見られませんでした。
皆さんの学校時代にも、クラスにきっと一人くらいは、青白い顔にヒョロッとした細身で、猫背の、運動が苦手な子が居たでしょう。それが子供の頃の私でした。
夏バテに苦しんだ会社員時代
その後、大学を卒業してから10年間会社員をしていましたが、暑い時期が苦手で、毎年6月から9月まで、つまり一年の三分の一の期間はどうにかこうにか生きていると言ってよいようなひどい健康状態でした。常時頭が重く、耳鳴りがし、食欲が全く起こらないので冷やしソーメンや豆腐のような喉ごしの良い物だけを食べ、ようやく秋になった頃にはゲッソリと痩せこけているのが普通でした。スタミナが湧かないので仕事をやる気が全く起こらず、企画書を前にしても考えがまとまらず、ごく簡単な仕事にも支障を来たしていましたから、職場の人間関係も面白くないことが多かったですね。けれども何とか左遷にもクビにもならず済んだのは、まだバブル景気の直後ののんびりした時代だったからでしょう。
低血圧と胃下垂
30才をすぎて結婚、二人の子供を出産した頃からは少し体力が付きましたが、血圧が低く(最高血圧が90台)、平熱が低いせいか朝早く起きることがなかなか出来ず、家族の世話をする主婦としては苦労しました。また強い胃下垂で、ちょっと軽く体を動かしただけでお腹の中で「チャッポン、チャッポン」と水の音がしていました。かかりつけの内科の先生からは、「普通の人の胃がある位置には食道があるだけで、あなたの胃は骨盤の中にあるね。」と診断を受けていました。
こうした体質を何とか改善したいという気持ちから、東洋医学を専門的に勉強しようと思い立ち、鍼灸の専門学校(旧「大阪鍼灸専門学校」、現「森ノ宮医療学園」)に通い、卒業後、国家資格を取得しました。けれども鍼灸の腕が良い先輩や後輩にいくら治療してもらっても効果が持続せず、「中田さんには効かないね」と半ば諦められていました。また、ヨガや太極拳など様々な身体操法も練習しましたし、漢方生薬、玄米生食、アロマテラピー等も試しましたが、大した効果を感じられずにやめてしまいました。
ゆる体操に出会う
40才の時に鍼灸師として仕事を始めた後、患者さんたちに自宅でやってもらえる健康体操はないかと探していて、「ゆる体操」という聞き慣れない体操の存在を知り、試しに本を買ってみました。そして大阪梅田のハービスプラザで開催されている『大和撫子のからだづくり』教室で、月に3回、ゆる体操を習い始めました。講師の先生方(Nido先生、助手の荒木孝二先生)が楽しくご指導して下さり、レッスン後はいつもスッキリ爽やかな気分で帰宅できたのを覚えています。
レッスンの無い日は毎日約30分間、たくさんあるゆる体操の中から、好きなものだけをやっていたのですが、2、3ヶ月経った頃でしょうか、いつの間にか朝の家事が少し楽になり、気分が良いことに気づきました。いつも頭が重かったのもあまり気にならなくなっていました。「ひょっとして、体操が効いているのかも?」と思い、それからは仕事や家事の合間に頻繁に行うようになりました。ゆる体操は着替えや道具が要らず、思い立った時に椅子に座っておこなったり、畳やカーペットの上に寝転がって行うことができます。体操をすればするほどに体調が良くなっていくのが分かり、そのうちに「ゆる体操の合間に仕事と家事をする」と言って良いほどに熱中しました。
2~3年経った頃には胃下垂による腹腔内の水音がしなくなり、早起きができるようになり、だんだん吐き気や腹痛などの自家中毒的な症状が収まって来ました。
「これほどまでに効果のある体操を、他の人にも広く伝えたい」という気持ちから指導員資格を取り、現在は指導歴13年です。以前は辛かった夏でも、教室指導は休むことはありません。関西圏の16教室に毎日電車と徒歩で通っています。
自分はゆる体操の効果の証明
昔のことを思うと全く別人のように体質が変化しました。20代の頃よりも、60代の今の方が健康であるとハッキリ言えます。体型や顔の表情など、外見もかなり変わったので、20代の頃の知り合いに久しぶりに会うと、「誰だかわからなかった」と言われたりします。
ゆる体操に出会ってから16年間、今までのゆる体操のトレーニング時間は軽く1万時間を超えているでしょう。その結果、ゆる体操の効果をこんなにも享受できているわけです。これからもゆる体操を続ける限り、年齢は進んでも今の状態を単に維持できるだけでなく、より健康になることも可能だと思います。ゆる体操にはそういう希望を持たせてくれる、大きな可能性があります。
長文にお付き合いいただきましてありがとうございました。