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ゆる筋トレが必要とされる5つの理由
皆さん「ゆる筋トレ」と聞いてどのようなイメージを持ちますか? もしかしたら「ゆるい=楽な」筋トレと思われていた方もいるかもしれません。そうではなく、実はゆる筋トレは体がゆるむ筋トレなのです。今日は体がゆるむ「ゆる筋トレ」が今の時代に必要とされる理由についてお話しさせていただきたいと思います。
1.体がほぐれ、ゆるむ筋トレ
まず、ゆる筋トレとはどんな筋トレでしょうか? 一言でいうと体がほぐれ、ゆるむ筋トレです。
普通の筋トレは筋肉を壊すのが目的なので一般的に体は固まります。なぜ壊すのが目的なのかというと、筋肉はある程度以上の負荷をかけて壊れると回復するときに以前以上の太さになるという性質があるからです。ですから一般の筋トレは少しきつめの負荷をかけて軽く損傷させるので必ず体は固まります。
ではゆる筋トレはどうかというと、ゆる筋トレも筋トレなので筋肉に負荷をかけるという事は同じなのですが、基本的に使う部位の筋肉をさすってゆるめながら行うので、血行が保たれ、結果的にその部位がゆるみます。また使わない部位も力みが出ないようにさすりながら行う種目が多いので、結果的に全身の筋肉がほぐれるのです。
(さすり=擦動緩解運動については別ページを参照にしてください。)
2.疲れにくい筋トレ
皆さん筋トレをした後ってどんな感じですか? 「筋肉を使ったなぁ」という感じは誰でもされると思いますが、問題はそのあとですね。特に久しぶりに筋トレをした後はどうなるか? そうです、筋肉痛がおこります。中年以上になると普段運動不足の方は2日後ぐらいに筋肉痛が出て「今日はどうして体のあちこちが痛いんだろう?」となって思い出してみると、2日前にやった筋トレが原因だったという方も珍しくないかもしれません。
筋肉痛が遅れて出るのは体の代謝が悪くなっているからですが、ゆる筋トレも筋肉を使うので筋肉痛は出ます。ただし普通の筋トレと比べて同じ負荷なら圧倒的に筋肉痛が出にくいのです。
それはなぜかというと、先ほども申し上げたようにゆる筋トレでは常に使っている筋肉をさすりながら負荷をかけるので、むしろさすられた部位の代謝がよくなる効果があるのです。代謝がよくなると疲労物質が効率よく循環し、筋トレでできた筋肉の小さな損傷もスピーディーに修繕されます。実際にゆる筋トレをした後は、筋肉を使った感じはありながらも体がゆるみ、フワーっと大きくなったような感じがします。これは「疲れている」感じとは程遠いと思いませんか?
という訳で普通の筋トレに比べてはるかに疲れにくい筋トレなのです。
3.道具も場所もいらない筋トレ
ゆる筋トレは基本的に自重を使う筋トレです。特別な道具も一切使いません(テーブルを使ったりすることはあります)。一般の筋トレはダンベルやマシンなどいろいろな道具・器具を使うことが多いですよね。当然トレーニング効果を狙ってのことですが、人間は何かをするとき道具があった方が気持ちが新鮮になって始めやすいという傾向があります。筋トレは基本的につらいのでモチベーションを上げるためにも道具を使用するようにしている事はあると思います。
でもほとんどの方に経験があると思いますが、筋トレに限らず何か道具を買ってトレーニングを始めても、しばらくすると机の下に眠っている・・・というのはよくある事ではないでしょうか? 結局道具を買って最初にやる気が出ても、トレーニングをする度にいちいちそれが必要となると結局面倒になってしまうのですね。その点ゆる筋トレは思い立ったらどこでもできます。それどころかマットすら必要でないものもたくさんありますので、道端でも(恥ずかしくなければ!)できてしまいます。
道具も場所もいらない為お金もかからず、思い立ったらすぐできるので普通の筋トレに比べて長続きする筋トレなのです。
4.格段にパフォーマンスが上がる筋トレ
普通の筋トレでは鍛えたい部位を猛烈に意識します。その方がよりその筋肉に効いてくるからなのですが、あまりそれをしすぎると他の部位が力んでいることも判らなくなりますし、鍛えたい筋肉自体が力みすぎて全体の中でのバランスを失ってしまいます。このような状態で筋トレをしすぎると、スポーツなど専門種目がある場合は鍛えた部位の意識が強くなりすぎて全体のフォームが崩れてしまうという事が起こります。
これでは結局パフォーマンスを上げるために筋トレをしたのに結果的にパフォーマンスが落ちてしまったという本末転倒の結果につながりかねません。
実際に私の知り合いに最近まで大学で野球をやっていた方がいたのですが、「野球で筋トレは難しいです」と言っていました。その方は筋トレの必要性は十分に理解しながらも、全体の連動を大事にする投球やバッティングの中で筋トレの効果を活かしていくのは難しいという意味で言っていたのだと思います。そして実はこれは野球に限らず他のスポーツでも同じように言える事だと思います。
その点ゆる筋トレは全身をさすりながら行うので、全身の無駄な力を抜きながら必要な部分に必要な分だけ力を入れていくことが自然にできるようなります。これは特定の部位を鍛えながらも全体のバランスを重視しているという事です。
またさする事で表面の筋肉がゆるむので、適度に力が抜けると奥にあるインナーマッスルに意識が入るようなります。インナーマッスルは骨格を細かくつないでいる筋肉なので結果的に全身を使い切れるようになるのです。このような理由によりゆる筋トレは専門種目でのパフォーマンスが格段に上がる筋トレという事になるのです。
5.最高の家トレ
ここまで読んでいただいてどうでしょうか? これは結果的に最高の家トレと言えますよね。2020年のコロナ渦で、自宅で運動不足をどう解消するかという事が社会全体の深刻な課題となりました。体がほぐれ、疲れにくいという事は安全で誰でも取り組めるという事です。道具も場所も不要という事は、外に出られない時でもやり方さえわかればすぐにでも始められます。しかも流行りのインナーマッスルトレーニングにもなり、専門種目のパフォーマンスまで上がるのですから外出自粛中でも自宅で練習再開に向けてモチベーションを保つ事が出来ます。どうでしょう?皆さんもすぐ始めたくなってきたのではないでしょうか!
いいことづくしのゆる筋トレですが、ゆる筋トレのクラスでは必ずゆる体操とセットでゆる筋トレを行います。なぜかというとゆる体操でゆるむ感覚をつかんでいないと普通の筋トレになってしまう場合もあるからです。自宅でゆる筋トレをされるときも始める前にゆる体操で体をゆるめてから行うのがお勧めですよ!