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用語定義

立甲

肩甲骨が(ゆるゆるにゆるんで)立つこと。

立甲を体現するのに、もっとも向いているポジションとは、四足状態(床や地面に両手両膝をついた状態)である。

立甲は、四足状態で、背中側の肋骨に対して、通常では寝ている肩甲骨の内側=背骨に近い側が起き、そして肋骨の平面に対して30度以上、本格的には40~50度前後まで立ち上がってくることと、おおよそ定義できる。

立甲ができるようになると、まず腕使いがしなやかで力強くなる。また、肩甲骨が肋骨から自由度を得るので、投げる、打つ、泳ぐなどの大きな腕の運動のときに肋骨を動かさずにすむようになる。それにより自由脊椎まわりの無駄な動きが固定され、体幹内のセンターが形成される。すなわち、良い体幹トレーニングが可能になる。

チーターのような四足動物は、自然に肩甲骨まわりがよくゆるんで、肩甲骨が立っているが、人類は直立二足歩行をするため、立甲は基本的にできない。しかし、ゆるプラクティスによく取り組むことにより、比較的たやすく達成できるようになる。

『肩甲骨が立てば、パフォーマンスは上がる!』の表紙に、立甲の写真があるので、参考にして欲しい。

肩甲骨が立てばパフォーマンスは上がる!

出典

『肩甲骨が立てば、パフォーマンスは上がる!』(カンゼン、2018年5月)

関連項目

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